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人間社会で翻弄する動物の視点から色々綴っています。
 法律
2016年08月09日 (火) | 編集 |
もう15年以上、猫活動に関わっているけど、
日本全国47都道府県の、一体どの県のどの市のどの地区で、
住民を主体とした飼い主のいない猫の継続的な活動ができているんだろうと考える。

いまだに、どの場所に行っても、ノラ猫だらけ。
自分の家の周辺、相談者の家の周辺。仲間の家の周辺。片っ端から手術をしたとしても、
その人達がその土地からいなくなったら、一体どうなるのか?
また増えたネコ達の手術や啓発を、誰が一から始めるのだろうか? 
ほとんどの人達は、今の現状と同じように、見てみないふりをするんではないかと思う。

これまで地域猫活動が進んでいた。と思われた場所も
10年も経つと、また猫が増えてる。時の経過とともに、人の移動もあるし、住民が高齢化すれば、若いときのように
サクサク、手術もできなくなる。

そういう話を聞くと、
従来通りのやり方のどこかがおかしい。と思えてくる。たぶん、やり方に無理があるのだと思う。

手術による倫理的な方法で、本当にノラ猫を減らしてゆきたいのか、従来どおり殺処分を継続してゆきたいのか。
愛護センターに迷いなく、本来の目的「殺処分ゼロ」に向かわせるには、
法律で「殺処分禁止」をするしか方法はないと思う。

禁止になれば、行政は嫌でも、地域ぐるみで手術をし面倒をみてゆくという唯一の方法を積極的に住民に説き、
住民が主体になってやれるよう、今よりは熱心に支援していく気がする。それでもやらなければ成す術がない気がする。

あるいは高齢者が圧倒的に多いエリアなら、行政職員が実際に捕獲し手術をすればいい。
住民はリリースされたネコ達の世話だけをし、新たに入ってきた猫の手術だけをすればいい。
そうしない限り、2020年オリンピックの年までに「殺処分ゼロ」という目標なんてクリアできると思えない。

原発を禁止にしないから、それに代わる新しい技術が開発されない。それに似ている気がする。

豊田市だけは、ひょっとしたら、こんな法律が無くても、ノラ猫ゼロになる日が近いうちにやってくるかもしれない。
戸建ても、マンションも比較的トイレ設置に理解があり、区長の理解も取りやすく、今年に入って、302地区の内の延べ72区で
住民を主体とした地域猫活動が行われているらしい。

愛護センターに住民から相談があると、職員がある程度までお膳立てをし、
その後、豊田地域猫に連絡が入る。スタッフが現場に行きサポートする。
地域猫の手術を無償で受けるためには、
チラシを町内に回覧したりトイレの設置が条件になる。
チラシの回覧はほとんどの区長がOKし、マンションの管理会社もトイレ設置の同意をしてくれるそうである。
地域性なのかもしれない。名古屋じゃちょっと考えにくい。

手術は無償で行われ、地域の理解の下、世話が継続される。
10年前は、信じられないほど遅れていた豊田市。
今では群を抜いて成功している。ひょっとしたら日本で一番成功している市かもしれない。

ボランティアは、保護猫の譲渡に力を入れる傾向が強い。不本意でもそういう方向に流されやすい。
豊田は窓口が一つという点も成功に大きく関係していると思うが、習うべき点が多いと思う。
















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