飼い主のいない猫たちの地域での共生を目指します。 生き物に優しい町は人にとっても住みやすい町。
 TNR
2008年12月20日 (土) | 編集 |
多額の資金を捻出できれば大勢のネコが救えると考えがちだが、この活動はそんなに単純ではないと思う。
神奈川県に昔からTNRにとてつもなく貢献している獣医師がいる。
私も東京にいたとき、費用が安かったので、1度お世話になったことがある。メス猫の避妊手術が5000円。
恐らく今でもその価格。オスは3000円だった。堂々と看板をあげてやってるあたりがすごいと思った。
だからいつでも満員で、もちろん、治療の方も的確なので人気があった。

その先生の病院にはスタッフが大勢いる。その先生が以前、ある地域に行き、何十匹の野良猫たちに全部
去勢・避妊手術をしたそうだ。かなりの数だと聞いている。無料奉仕でしたのか、薬代くらいは受け取ったのかは知らないけど、その地域では一時的に猫は増えなくなった。
ところが2年後、そこへ訪れてみると、そのときの数より猫は増えていた。倍ほどに増えていたと聞く。
つまり、住民により適切なメンテナンスがされておらず、放置されていたため、猫は増えた。
これはどの地域についても言えることだ。オスメス、一匹ずつ流れてくれば仔猫は産まれる。

私達のような一般市民の小グループが、あっちやこっちへプロテクションケージを持ってTNRしただけでは、
猫の数は減ったまま保たれない。
目が届く範囲に住む地域の人たちの協力がなければ、猫は減らない。
流れてきた猫たちを日常的に監視し、居つくような猫あるいは遺棄された猫は、手術をしないと数はすぐに増える。
だから私は、1匹手術すればピアスをしたり、付近一帯にチラシを撒く。行為を知ってもらい願わくばその現場付近から協力者を募りたいからだ。リリママなんかは片っ端から話しかける。まるで柴又寅さんの女性版だ。

100万円もらって、みんなで手分けして、100匹の猫を手術しても、その後の現場の管理がなければ、
その場で会った猫たちが発情のために喧嘩したり、
仔猫を産んだり、交尾でエイズが移ったりするのは避けられるけど、それだけで終わってしまう。
この活動が住民を主体としたものでないと成功しないのはここに理由がある。地域にこの活動を根付かせることがボランティア団体の一番の役割だと思う。
住民が大勢結託すれば費用の捻出も多少は楽になるし、トイレの設置数が増えれば糞害
が減る。
そして理想を言えば、その地区の猫たちはその地区に住む人たちが資金を捻出すべきだと思う。
その大変さがわかれば、身勝手な飼い主の容易な遺棄を許さなくなるからだ。

外と家を自由に出入りできる猫たちの、飼い猫の手術の徹底と、常習的に産ませ遺棄する飼い主に対し、遺棄が犯罪だという啓発が必要だ。
この2つが警察や保健所から同時に徹底されないと、殺処分の頭数はなかなか減らないと思う。
現場を知らない行政は、「手術の徹底」「遺棄犯罪」というような、過度な言い方は避けたいとずっと言っているみたいだが、何が過度で、どうしてそれが過度なのか私達にはさっぱりわからない。発情期には必ず去勢手術していない自分ちの雄猫を外へ出している住民が近所にいる。みんなで何度言っても馬の耳に念仏ばあさん。
マンションの周辺はツーンと鼻を突くスプレーのにおいが充満している。
手術の徹底は、獣医師からも飼い主に積極的に奨められるべきだと思う。

お盆も正月も無く、現場へ通い続ける一般市民の方が過度な労働を提供していると思うときがある。
ただ、みんなの協力があって、ここまで減らしたのだから継続して維持したいと思う気持ちだけで自分の現場へ足を運ぶ。多くの猫を抱える団体は、景気の低迷で資金捻出が一層困難になるかもしれない。
もちろん資金もとても必要だけど、何が一番必要なのかわかっていればお金になびくことは無いと思う。

今の私には近所の奥さんやおじさんたち、子供達の協力が
何よりも不可欠だ。協力の大きさに比例して猫の数が減るという見えない方程式が実在するからだ。
そしてその方程式の答えが皆の前に露呈されたとき、この活動は地域に根付きながら他の地区に飛び火するのだと思う。



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