飼い主のいない猫たちの地域での共生を目指します。 生き物に優しい町は人にとっても住みやすい町。
 福島入り 第2弾 飼い主の方が探している可能性があります。被災地行政と警察に必ず届出をしてください。
2011年04月04日 (月) | 編集 |
※家から救済した犬猫を、飼い主の方が探している可能性があります。
 被災地行政と警察に必ず届出をしてください。

飼い主不明の犬猫を連れて帰り、届出をしていない方はぜひ届出をお願いします!
広くこの情報発信の協力もお願いします。




この週末2度目の福島入り。今回は、10年前から、一緒にTNRをしてきた、東京の友達と現場に向かった。途中車窓から見えるうっすら雪化粧したきれいな山には目もくれず、ユンケルを飲みながら、ひたすらアクセルを踏み、東北道をまっしぐら。
車の後部席にはビニールシートを敷き詰め、毛布、水、餌、中型ケージに、小型ケージ。
前日東京で一泊し、午前中に福島に向け出発したけど、ついたのはなんと夜。道の選択を間違い、通行止めで大回りをしたためだ。闇夜に視界が利かずその日のレスキューは断念。
東電の従業員でごった返す、小高区(おだかく)のビジネスホテルで一泊し、翌日早朝から、地元の人に道案内を頼み、原発の影響で多くの犬猫が置き去りにされている浪江町や小高区という場所に向かう。

地元の方の道案内で、太井下山畑という地名の場所に行くと車のエンジン音や人の話し声を聞いて、茶色のミックス犬が走り寄ってきた。久しぶりに見る人間を前に、うれしくてお漏らしをしながら近づいてきた。もっていった餌を与えると、うれしそうにでも尻尾をまきながら私たちを警戒し、ガツガツ餌を食べ始めた。
わき腹をそーっと触ると、噛もうとする。
でもうれしくて仕方ないようで、またお漏らしをしながら餌を食べ始める。和犬は、飼い主には忠実だけど、他人のことは警戒する。私はそんな性格の犬がいじらしくてかわいい。

空気のきれいな田舎で飼われている犬たちはほとんどが番犬用。そして猫も外で飼われていて、お互い仲良し。都会のドッグランやシャンプーなんて恐らく無縁。ついでに去勢不妊手術も無縁なのかも。

一緒に行った仲間が、餌を食べている犬の首に持参したリードを上手にかけ、お漏らし犬を保護。ホッとしながら、ケージに移していると、また違う犬が走り寄ってきた。赤い首輪をした柴犬。追いかけると、自分の家のほうに走り去ってゆく。犬の消えた方に行くと、猫がいた。長毛の茶トラ猫。すかさず餌を置くと、ビクビク鳴きながらガツガツ餌を食べ始めた。
長毛猫 下山畑

柴犬を必死に探すが姿が無い。見ると少し離れた場所からこちらを眺めていた。えさで釣って、しばらく格闘した後、無事に猫、犬両方を保護。車に乗せた。放射線の量も気になるので、この地区では、いつも時間との戦い。マスクをするが、帽子は気がつくと取れ、髪は風に吹きさらし。犬猫を車に詰め込み、保護した周辺に連絡先のメモを投函し、出発すると、またすぐ近隣の家から犬の鳴き声がした。
見ると、猫も数匹いる。また車を止めて、餌を持って歩み寄ると、これが超大型犬!人懐こい、レトリバーとかじゃない。
餌を置くとガツガツはじめるが、敷地に入ろうとすると吼えて飛び掛ってくる。左腕をガブリとされコートが破れる、猫に近づこうとした仲間も噛まれ、袖をちぎられた。
番犬
んー。。この犬は私たちの手にはおえない。時間も限られているので、周辺の情報をメモし、デジカメで犬の写真を撮り餌をどっさり置いて、その場を立ち去った。

家々の住所さえわかれば、もっと犬に精通した仲間や団体にバトンを渡せるが、今回のレスキューで痛感したことは、道があちこちで不通になっているため、ナビも当てにならず、住所が分からない家の多いこと!カーナビは、「状況が変わりました、ルートを変更します」ばかりを壊れたように繰り返す。そして山間の細道は、くねくね目印もなく、覚えるのがとても難しい。地元の道案内がいればなんと心強いことだろうと思う。

保健所にスクリーニングを受けるため、車を走らせている途中、放浪犬を何頭か見たけど、餌を持って近寄っていってもどんどん離れてゆくか、群れをなし人に寄って来ない。そういう確実に人間との間に距離ができている犬たちの前で、ぼんやり立ち尽くすしかなかった。餌だけを置き、先を急ぐ。

事前に準備した、福島県の獣医師会が出している被災犬猫協力病院に保護した犬のことで電話をしたが、らちの開かない返答か、留守電。「そうですか、そんなに犬いますか」とまるで対岸の火事的?な返事をする病院もあり、ンー。。

ある地元ボランティアさんは、支援物資は十分あるが、実際に犬猫を保護し、連れ帰り、責任を持って面倒をみてくれる人が圧倒的に不足していると言う。やはり、こういう事態に備え、機能できる保護施設が必要だし、情報を一元管理できる場所も必要だ。片っ端から保護しても、元の飼い主さんにきちんと返せる段取りは怠れない。

今回保護したメス犬2匹は、ドッグライフプランナー協会さんに保護をお願いした。いつも快く引き受けてくだり、経営者ご本人も、放浪犬を何度もレスキューするため被災地に向かわれている。
犬猫を保護した周辺には、連絡先のチラシを投函し、必ず、現地の警察や保健所に保護した犬の特徴や住所がわかればそれを連絡する。定期的に、避難場所から犬猫の面倒を見に、自宅に戻っている飼い主さんもいると聞いている。そうじゃない場合もあるようだけど、いずれにせよ、連絡先は明記してメールボックスに入れておくのは必須だ。番犬のためにおいてあったと、言われれば、返さなければいけない場合もあるかもしれない。

連日、全国からさまざまな個人や団体が動物のレスキューに被災地に向かっている。私たちが帰った後、友人の仲間(世田谷で地域猫を推進している個人ボランティアさんたち)が、私たちが後にした現場に戻り、また犬6匹、猫6匹を保護した。そして今日はドッグライフプランナーさんやCat Pawクラブの人たちが急行している。どうしてこう民間人のみによるレスキューしかされていないのかじっくり疑問を抱いている暇もない。原発事故さえなければ、なかった災害。みんな時間と戦っている。

浪江町を去る前に、保健所で放射線のスクリーニングを受けた。1.7という数値。100に対して1.7.問題ありませんと検査員。犬猫は恐らく大丈夫ですと言いたげな関係者を前に、念のためお願いしますと犬猫にもスクリーニング。0.9-1.2という数値。証明書いりますか?と聞かれたが、「必要ないので結構です」と私たち。

小林はな
スクリーニングを受ける小林はなちゃん(仮名)
4/3地元の人の案内で行った下山畑で上の猫と一緒にいるところを保護

搬送中はどの犬も大抵車酔いして、嘔吐する。
――――――――――――――――――――――――
現地では、縁のある子しか遭遇しないし、保護も出来ない。
保護した犬猫たちがきちんと飼い主のもとに帰るか、新しい飼い主さんの元へ行くまで、責任を持って見守ってゆきたい。

南相馬という場所は、馬の行事が多い場所だそう。馬事公苑などもあった。今回のこの原発事故で見捨てられている家畜たちには、言葉を無くす。
私は犬猫の捕獲中、何度か豚に遭遇した。立ち止まってじっと私を見る、大きな動物の物悲しい目に、体が膠着してどうしていいかわからなくなる。カメラを向ける心の余裕もない。生きていてもやがて殺され食べられてゆく動物たち。だから、こんなときは、放っておかれるだけなのだろうか。当たり前のようにハムやソーセージが買えるのは、こういう動物たちのおかげ。申し訳ない気持ちで心が押しつぶされそうになった。やせ衰え骨が浮き出ている馬たち。畜産農業を営む人たちの中には、牛が死ねば保険がでるから、餌を与えないで欲しいと訴える人たちもいるそう。育てる人、食べる人、人間の業の深さを目の当たりにした福島入り。こんなことをして罰が当たらないのだろうか。悪い夢を見ているようだ。
亡くなった飼い主は救助に向かえない。じゃあそれ以外の飼い主たちは?いろいろなことが頭の中を駆け巡る。

東京に避難しているある男性から他の団体を介し、猫を3匹、置き去りにしているのでレスキューをお願いしますと聞いていたので、既に遅いかもしれないけど、現場に向かった。

向かう途中の道路が陥没し、20km圏内で前進を躊躇っていると、仲間が、ここで何かあれば大変なことになるから引き返そうと言う。仕方なく断念しようとUターンすると、滋賀ナンバーの車に乗った男性2人組みが、私たちの横を通り過ぎた。バックミラーで様子を見ていると、何の躊躇もなく、さっさと陥没している道に乗り上げ、前進。すごい。広島のある愛護団体は、原発1km圏内で保護をしているそうだ。

地震ではなく、この原発事故で犠牲になる物言わぬ命を救うため、必死で頑張っている人たちを目の当たりにした3日間だった。

3月27日に津島センター付近で保護した放浪犬。とてもおとなしい性格の良いメス犬
津島センター
20kmと30km圏内の境で保護した大型犬。とても穏やかな性格のオス犬。
保護時、傷を負い、足から血が出ていた。
ぼるぞい犬110327
他にも保護した犬はいますが、写真が撮れていません。取れ次第掲載してゆきます。

保護できなかった犬達。浪江町付近で。どうしているか、心配です。
浪江町
末筆になりますが、今回、被災地の犬猫救出のために、ご寄付をしてくださった方たちには、本当に感謝しています。有難うございました。皆が無事、飼い主さんのところに戻れるようがんばりたいと思います。




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