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人間社会で翻弄する動物の視点から色々綴っています。
 子猫の安楽死
2010年02月11日 (木) | 編集 |
数週間前、Nさんたちがご近所の奥さんに協力を頼まれ、手術のため成猫を保護をしようとしていたら、子猫が入ってしまった。目のまん丸な真っ白なかわいい子猫。
ところが、この子猫、様子がおかしかった。歩き方がとても変。おまけに、脱腸みたいに、肛門が突起していた。

Nさん数回近所の病院にこのちび猫を連れて行った。どうやら自分で排泄ができない猫だということがわかった。
突起部分を押すと、硬くなった便が出てくる。
慢性的に便秘のせいか、えさもあまり食べず、子猫らしさがまったく無かった。

ある日、仕事帰りにNさん宅に寄ると、長く生きない子だと思うとNさんが言った。
世話をしている人が感じることは的を得ていることが多い。

私は、手術で治るなら手術しようと言った。生まれてまだ1月くらいの猫、人工弁でもなんでもできるなら治してやりたいと思った。
数日後、いつも重篤の猫たちを処置してくれる別の先生に診てもらう予約をし、NさんとMさんが病院へ子猫を連れて行った。
先生はレントゲンを撮り慎重に触診し私が予期していなかったことを言った。

肺に水が溜まっているこの子猫は息をして生きてることすらとてもつらく、古い便は排出できず、体中に毒素が充満していてとても改善を望められる状態ではない。安楽死を勧めた。先生は、これまで私が最後を看取った猫たちに決して安楽死を勧めることはなかった。耐え難い苦しみが襲うと予測できる子達にだけ安楽死を勧める先生だ。

生きながら常に溺れている状態であるという。
保護してからずっと面倒を診ていたNさんはその場で決断した。

後でこの話を聞いたとき、Nさんにはすまないと思ったけど、この役回りが私でなくて良かったと思った。





コメント
この記事へのコメント
 ほら また 泣かす。。。

 でも 思った。

 私に勉強しなさい って 言うために
 いつも こういう記事の時
 このブログを開かされるんだ。

 呼ばれているんだ
 と 気づきました。

 最初は 生きながら溺れてる状態でも
 捕獲器に入ってしまうほど お腹すいてたんだね。

 私も去年保護した子の安楽死を選択した時は
 辛かったぁ
 でも その選択をしないと この子は楽になれないのだ
 そう覚悟しました。

 数日 泣きながら悩んだけど。
 
 少しでもそんな子を見ないで済む世の中を望むわ~

 白チビちゃん 楽になれたんだよね。
 今度は元気に生まれてきてね。
2010/02/13(土) 04:17:00 | URL | こはる #-[ 編集]
こはるさんへ
こはるさんが言うように、生きながら溺れている状態でもお腹が空いていたからケージに入ったのか、そう思うとすごく切ないです。でもこうも思うの。どうせ長く生きないから、人に撫でられて世話をしてもらいながら逝きなさいと背中を押されてケージに入ったのかとも。
随分苦労したんだから、そこに座って、ボロボロの自分をあの人に連れ帰ってもらえるよう待っていなさい、とかね。
誰にも面倒をみて貰えない飼い主のいない猫はやっぱり可愛そうですね。
2010/02/15(月) 22:31:08 | URL | めたぼなふくちゃん #-[ 編集]
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