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人間社会で翻弄する動物の視点から色々綴っています。
 グレ蔵
2016年01月27日 (水) | 編集 |
ぐれすぎてるグレ蔵。
グレ蔵のテリトリー付近には、やたらスピードを出して走れてしまう危険な道路がある。
グレ蔵と弟猫のターちゃんをTNRした直後、ターちゃんが車に轢かれ死んでしまった。
急に餌場に来なくなったグレ蔵たちの母猫も轢かれたと思われ、
色々迷ったけど、これも縁かと、かわいそうなのでグレを再び保護した。

今、グレは、Hさん宅で保護されている。今年初め、平屋のケージから大きな3階建てのケージにお引越し。
ほぼ一部屋を占領する大きさのケージ。グレは、Hさん手作りの猫ベットの中でぬくぬくやってる。
可愛い顔して面倒な輩である。Hさん夫婦や人間全てを自分より下に見ているのか、触れようとすると、
シャーシャーと猛烈な猫パンチを炸裂させる。ケージの外に前足を思い切りだし、恐ろしいほど
尖った爪で引っ掛けてくる。何回も怪我をさせられている。
私の指もこいつのせいで、バンドエイド祭り状態だった。
今も完治していない。

どうやら、Hさんのだんなさんが一番被害を被っている気がする。
ある日、ケージの横で、静かに血圧を測定していると、何が気に触ったのか、
いきなりパンチされたそう!聞いてるだけで面食らう。

そのくせ、先日Fさん夫婦がグレ蔵を見学しにきたとき、猫じゃらしでFさんが
「遊ぼ!」をしたら、ビビリすぎて後ろ足がつったというから情けない。

おまけにトイレの砂を変えると、急にトイレを外すという始末。
仕方ないので元の砂に戻したら、急いでトイレを使ったそうだ。妙に神経質。
だからパンチするんだ。今書いていて思い立った。

毎日世話をしてもらっているくせにまったく
学習能力のなさげなこの中猫チビは、自分がどれだけパンチしても自分は可愛いから嫌われないと
思っているとしたら、一層、腹ただしい。
寒いこの時期、外でじっと餌を待っている、鼻筋やデブちゃんや白ちゃんやムギの方がよっぽど可愛い。。と
思えてしまう。
DSC_0076gure.jpg
弟の快君は、飼い主さんに甘えられ、一緒に寝んねできるいい猫なのに。
いまのところ、グレは猫パンチしか特技がない。

だめ元で。。
「グレのプロフィール」
雄、8ヶ月。去勢ワクチンのみ駆除駆虫済み。
特技:猫パンチ。
欠点:抱っこできません。シャーします。爪切れません。病院つれて行けません。
側に寄れません。(観賞のみ)ご飯大好き。
ちょっとした利点:この猫がいるとねずみでません。
身体的な特長:一応ハンサム系。グレーと白、鼻の辺りに染みのような柄有り。
シッポはまっすぐで長い。
好きなもの:猫!!人間より猫大好き。特に可愛いこちゃん系のメス猫
そのニャン子ちゃんのシモベになる可能性大。猫に対してはとても従順で穏やか。。
好物:缶詰
性格:神経質でビビリで攻撃的。いいとこ無いじゃん。。
ご興味のある方!?ご連絡お待ちしています。





 丹下のオッサン
2016年01月20日 (水) | 編集 |
年明け早々に、Mさんから気になる現場があると聞き、

どこ?と聞くと、「ジム」と言う。
「ジムって?」
「ボクシング」
「ジムのオーナーが餌はあげてるけど、手術してないみたいなの」とMさん。

チラシ持って話に行ってみる?と一緒に出かけた。
住宅とビルが混在する町。
ジムはその一角にあった。
xxジムと書かれた看板がかかったプレハブの建物。
入り口付近に猫たちがいた。みんな涙目で風邪をひいている。
ズーズー言ってる猫もいる。

ピンポンを押すと少ししゃがれ声の男の人の声。
「何の御用ですか?」
「猫のことできました」

小柄でがっしりした感じのオジサンが出てきた。
丹下のオッサン風。

手術しないと、周囲からも理解されないし、繰り返しのお産で猫の体も弱ります。
と言うと、
「そこまでする気ないんだよな」とオッサン。
この手のオッサンは駄目かも。と思いつつ
一応、一通りの話をし、TNRのチラシとなごやかキャット事業について話した。

「ここは有名なボクサーが出てるのよ」とMさんが私にささやいた。
ふ~ん。。そんな風に見えない。。私の表情を見たのか

「これでも世界チャンピオン出してるんだよ」とオッサン。

このプレハブと、悲壮感タップリな猫たちと、歯切れの悪い返事のオジサンと世界チャンプがリンクしない。
「。。世界チャンピオン出してるなら、一匹でもいいので手術してください。」
そうでないと、協力ができない。他力本願ではお互いのためにならない。

猫問題は社会全体の責任。
そう捉えない人が圧倒的に多い。
面倒だから、餌やりのせいにして、何もしようとしない。でも文句は言う。そういう人が多い。
自分の庭、自分の車さえきれいなら、他所に行けばそれでいい。他人の場所が汚れるのは平気。
自己中丸出しの人の多いこと。
だからいつまで経っても、野良猫が減らない。

そして手術に関心のない、こういうオジサンみたいな人もいる。
きちんとルールを守ってくれたら、市からも手術の助成金が出ます。
「力になりますから」と言って、別れたが、こういう手のオジサンは、待ってもおそらく返事はない。

周辺にチラシを撒き、TNRを開始した。

昨夜は鼻水も凍りそうで、今日は相当着こんで現場へ。
暖冬も心配だけど、寒波も嫌だ。

IMG_3907jim.jpg

寒いこの時期、手術後にリリースするのが忍びない。
人馴れしている猫たちは譲渡に向け保護も開始した。









 お婆さん
2016年01月18日 (月) | 編集 |
鼻筋こと、ハナちゃんが先週しばらく姿を見せなかったとき、
6年ほど前に手術や餌やりの理解を取り付けたく、
ピンポンした家に、6年ぶりに出向いた。気乗りしない再訪問だったけど、
仕方ない。ハナちゃんはその家から時々出てくることがあったから。

話さないと何も手がかりが出てこないし。

6年ぶりに行くと、また同じおばあさんが出てきてくれた。
年をとり、以前より一回り小さく見えた。

こちらの用件で出向いたのに、お婆さん、私たちの前に姿を現すと
身内の話から、最近の事件の話まで、
一気に全身を使って話し出した。
とりつくしまなし。状態。

一緒に行ったMさんもあっけにとられ。
しばらく観察した後、
とにかく気が済むまで
聞き手になるしかないと腹を決めた。

ようやく話が途切れそうになったので、
すかさず、猫の話を振ると、
「白い猫が、この間大喧嘩して、毛がそこらじゅうに待ってたのよ!」と
両手を使って、説明する。
「メスで発情期が来たのよ」とお婆さん。

「あの子はオスで、手術終わっていて、印に耳の先にカットしてあります」と
やっとのことで言うと、
「そんなの見えるわけないわ。」
「でもほんとにオスなの?」とお婆さん。
「はい。オスです。白雪姫みたいに可愛いけど、オスです」と私。
確かに。。高齢者に耳カットは見えないに違いない。

そのままの流れで、鼻筋のことを聞こうとすると、
今度は、岐阜の身内の話に。。
その後は、センターから処分されそうになっていた犬を引き取った誰かの話。。
「あ~。。」
その後は、若年層の犯罪の話。。
「世の中おかしすぎる」と言って涙ぐむお婆さん。
「。。おかしいですよね、ほんとに」このときはMさんと率直な感想を。

終盤に入り、猫にお弁当をあげる人の話になった。

その頃には、私も力尽き、

「片付けないといけないですね。でも、猫も食べないと生きられないんですよ」と言うと、
おしゃべりだったお婆さんの口が急にピタリと止まった。。
??
私の目をじっと覗き込み、目がみうみるうちに赤くなり、
「。。ほんとに、そうだわな。わし、、猫きらいじゃないんだわ」と涙ぐむ。
戦後、きっとひもじい思いを体験したお婆さん。80代後半かなあ。

結局、30分以上の立ち話の間、肝心の鼻筋の話は10秒足らず。
明日になったら今日話したこと忘れちゃうかな、お婆さん。。と思いながら
お婆さんとさよならした。

猫のおかげで、いろんな人と話す機会にめぐまれる。
この際楽しまないと、続かない。です。





 ハナちゃん
2016年01月10日 (日) | 編集 |
年明け早々、仲間のMさんがお世話していた猫が、どうやら事故に遭い、亡くなりました。
地域の猫の手術を一生懸命してくれている知り合いのおじさんが世話していた猫も、
車の事故であっけなく、もっていかれました。4年ほど前、譲渡しようかおじさんから相談されましたが、
人なれがかなり悪く、諦め去勢と耳カットをし、地域の猫にした茶虎でした。でも
おじさんだけにはとてもなれていたんです。

こういう活動を長く続ける人の多くは、
突然の事故で世話していた猫たちを持っていかれると、かなり落ち込みます。
全ての猫たちを家で飼ってあげたいけど、いろんな意味で非現実的。
だから「ごめんね」を繰り返す。

私自身も、ここ4日ほど、5年も面倒をみている鼻筋が、姿を見せず、かなり動揺していました。
昨日の譲渡会も、実は、心ココにあらず。みたいな状態でした。

心が、生ぬるい川の中でずっとおぼれているような状態で、寝ても醒めても心配で、何度か足を運び
あたりを探しましたが、見つからず。
Mさんから「大丈夫生きてるよ。」と言ってもらっても、
まぶたの奥がずっと重い感じがしていました。

駄目もとで、ご近所にピンポンし、説明して情報を聞いたり。
3時過ぎ、以前、鼻筋たちに声をかけてくれていたKさんから携帯に電話が入りました。

Kさんのだんなさんが、2日ほど前、
鼻筋が前足を引きずって歩いていたと教えてもらいました。
これを聞いたとき、ようやく、生ぬるい川の底に足が着いた気がしました。
「よかったぁ」
おそらく喧嘩。
喧嘩でよかった。
そう思いました。
デカい新参者の雄猫たち、片っ端から手術して「おとなしくさせてやる」
と思いました。

鼻筋を見なくなって5日目、いつもより早い時間に現場に行ってみると鼻筋がそこに待っていてくれました。
「よかったぁ」
2年前、家猫修行に失敗した鼻筋ですが、いつか必ず連れ帰りたいです。

今日はフクちゃんの命日。
大好きな懐石のカリカリとお水と、ピンクの花を飾って、お線香。
「ふくちゃん、鼻筋帰ってきたよ。アリガトウ」

手術をしながら、面倒をみている人達が、少しでも辛い思いをしないで欲しいと思いますね。



 1/9(土) 2016年 最初の里親会@緑区徳重
2016年01月03日 (日) | 編集 |
新年最初の譲渡会は1月9日(土)です。

参加猫の情報は 踊るココちゃん ブログでご覧ください。
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家族の一員として迎えていただける里親さんをお待ちしています。

 謹賀新年
2016年01月02日 (土) | 編集 |
私にとって、昨年、一番印象に残っている猫たちは、西区で保護したフワフワモコモコファミリーでした。
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喧嘩で傷だらけ、泥だらけ、風邪で目はボロボロ。それでも必死に仔猫を育てていたマリィちゃん。
今年は皆お家で冬を過ごせます。
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MさんとHさんの尽力に感謝します。
あ~伸びたい
もうノラちゃんたちとバトルすることなく、のんびりできるマリィ。

今年は、隣国同士仲良くでき、世界が平和な一年になりますように。
平和じゃないと、猫の面倒もみられないですから。
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ご支援頂いた方たちと里親さんたちの優しさに感謝するとともに、こんな私と昨年も1年お付き合いしてくれた全ての仲間に感謝します。
今年も皆様にとって健康な一年で幸せが訪れますように。
そして引き続き、宜しくお願いします。