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人間社会で翻弄する動物の視点から色々綴っています。
 スーパーシッちゃん
2013年01月19日 (土) | 編集 |
黒猫のシジミちゃん、9月に保護し、TNRしようと思ったが、まだ小さいので、手術できませんと先生から
言われた。
しょうがない。保護して少し体重を増やしてから避妊手術をと思ったが
なんと、この猫、トイレの躾ができない。ということがわかった。
できたと思いきや、しばらくするとまた粗相をしていることがわかった。
で、またなおったと思いきや、なおってないことがわかった。
先住猫の猫ベッドや、布団や、洗濯物やいろんなところにおしっこを引っ掛ける。

相当くたびれてきた頃、猫友達に相談すると、2ヶ月の子猫がそれをするということは、なおらないよ。
早くリターンしたほうがいい。とあっさり言われた。

保護が長引けば長引くほど、テリトリーに戻りづらくなる可能性が高くなるし、すでに精神的に相当辛い。

でも、このままじゃ、ケージから出すこともままならず、猫はストレスが一層たまる。この先15年みられるのか?自問自答の日々。もう一部屋ある家に引っ越すか。。真剣に考えたがこれは厳しい。。

相当悩んだが、結局、元の場所に戻すことにした。自分が面倒みられない猫を人に譲渡することはできない。
抱っこもできない。人間不信な、それでも可愛い黒猫のシジミちゃん。
リリースしたあと、辛くて、3日間大泣きした。しばらく人と話すのも嫌だった。
その後毎日、リリースした場所、つまり保護した場所に餌を持って通った。テリトリーに無事に帰れるかどうか
とても心配だった。保護してからすでに4ヶ月も経過していた。

リリースして3日後の深夜、シジミたちのテリトリー内にあるクリーニング屋からおじさんが出てきた。
店の側に餌を置いたりしたので、これは叱られると首をすくめると、
「猫ですか?」と向こうから聞いてきた。
「そうです。猫です。」と答えると、
「最近耳カットした猫が増えてるんです」と言う。
そりゃそうだ。私がしてるもん。と思った。というか、この人の店には3年ほど前啓発に出向いたことがある。
V字カットのこと、覚えてたんだ。

おじさんは周辺の猫達の話を始めた。どうやら餌もあげているらしい。個体の性格までよく熟知している。
シジミのことも知っていた。小さい猫、急に来なくなった。と言う。
そりゃそうだ、わたしんちにいたもの。

事情があって、あの子は長く保護されていましたが、
この辺にいるので、みたら可愛がってあげて欲しいというと、
うなずくおじさん。聞けば、しっちゃんの妹もいるとおじさん。その場ですぐ捕まえてもらい翌日すぐTNRした。
買ったばかりの餌を一袋寄付し、ついでにシジミちゃんたちがいるクリーニング屋の裏庭の
掃除をして、トイレも置いてよいですか?と聞くと、「どうぞ」とおじさん。
。。。しっちゃんの為だから、やるべ。

みるとシジミが、小首をかしげて私を見ている。無事テリトリーに復帰できたようだ。
よかったぁ。。しっちゃんは実は頭がいい。
外で走り回っているほうが楽しいのか、生き生きして見えた。
テリトリーに無事戻り、仲間猫と一緒に楽しそうだ。

シジミのような猫もいるということを学習させられた。
全ての猫が室内猫になれるとは限らないみたいだ。

しっちゃん、距離を置いてみてるからね。
クリーニング屋さんの周囲の人たちに、飼い主のいない猫への手術の大切さを徐々にしてゆくつもりだ。