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人間社会で翻弄する動物の視点から色々綴っています。
 里親さん探しについて
2012年09月25日 (火) | 編集 |
道をあぶなっかそうに横切る子猫や、
車の往来の激しい場所にいる痩せた成猫を家に連れ帰り、責任を持って可愛がってくれる里親さんを探す。

でも命のやり取りには慎重にならないと、とんだしっぺ返しを食う。

ある団体では、6年前に譲渡したネコが返されてきた。
独身の男の人に譲渡したネコらしいが、飼い主本人がうつ病になり、飼育継続が困難となった。
引き取ったネコは、膵臓を患っていて、かなりの間、病院にも連れて行ってもらえず
放置されていたようで、状態がよくないらしい。

今後は、医療費の負担も元親さんが払うことになるが、
このネコはラッキーだ。今は、普通の家庭で保護してもらえている。

人の将来のことなんて誰が予測できるだろうか?

私たちが交わす譲渡誓約書には、

「なにか起きたとき、勝手に譲渡したり、保健所に持ち込んだりせず、必ず
元親に連絡をしてください。」と謳っている。

つまり譲渡する側もその点はきちんと覚悟しておく必要がある。
それくらい、譲渡には覚悟が必要で、家へのお届けや譲渡誓約書、かかった費用の支払いなど、ルールを無視し、ハードルを下げる人とは怖くて一緒に譲渡活動はできない。こういうことを長くやっていればやっているほど、慎重になる。苦い体験を繰り返したくないから。

将来、飼い主の都合で、飼えなくなったネコを保健所へ持ち込んだり、獣医師に安楽死を頼むなど、
私たちが縁あって保護し、幸せになってもらいたくて骨を折ったネコたちに、そんな行く末は待っていてほしくない。

本当なら、町全体で住民がTNRを行い、外にいても苛められない飢えない、そんな
環境にいられさえすれば、焦燥感にかられて、保護する必要もないし、ましてやそういう地区に
子猫は産まれない。

センターが処分のためにネコを受け入れている限り、一部の人たちはこの焦燥感から逃れられないのかも知れない。

ただ、ネコが縁で知り合った里親さんには、何年後に何かが起き切羽詰った状態でも、無茶なことはせず、必ず連絡して欲しい。