
2011年07月11日 (月) | 編集 |
転載します。
20キロ圏内の飼い主さんへ
「福島県警戒区域内動物救援チーム」では、
20km圏内に残されたペットを無償で救出しています。
7月16日(土)から18日(月)の3日間、20km圏内に入り、ペットの保護・救出活動を行いますので、
ご希望の方はお申込みください。
【申込締切】
・平成23年7月15日(金)
【申込方法】
・「福島県警戒区域内動物救援チーム」に電話でお申し込みください。
電話 090-9200-2121
080-5197-6269 (上記連絡先不在時)
FAX 03-3756-2359
20キロ圏内の飼い主さんへ
「福島県警戒区域内動物救援チーム」では、
20km圏内に残されたペットを無償で救出しています。
7月16日(土)から18日(月)の3日間、20km圏内に入り、ペットの保護・救出活動を行いますので、
ご希望の方はお申込みください。
【申込締切】
・平成23年7月15日(金)
【申込方法】
・「福島県警戒区域内動物救援チーム」に電話でお申し込みください。
電話 090-9200-2121
080-5197-6269 (上記連絡先不在時)
FAX 03-3756-2359

2011年07月11日 (月) | 編集 |
瑞穂区中根に麦ちゃんというかわいい地域ネコがいる。
7年ほど前、私が引っ越したこの場所は、未手術の外ネコがたくさんいた。
今もいるけど、徐々に手術をしてくれるご近所も増えている。
麦ちゃんは、キジトラ模様の雌猫で、丸顔で、脂ののったブリみたいに、プリプリ
太っている。パフォーマンスがいいので、地域ネコの餌やりさんに人気があった。
私たちが夜な夜なTNRに出かけると、子犬のようにいつまでもついて来くるので、
「むぎ!ついて来ないで!」と叱ったりしたことも度々。あんたが来ると、捕まえたい猫にパンチするから話にならない!
甘えるしぐさは可愛いが、ネコパンチを食らわす気の強さを持つ麦ちゃん。
そんな麦ちゃん、マンションの1階に住むMさん宅の玄関先に朝晩ごはんをねだりに来ていた。
ドアの裏でちょこんとお座りしていることもよくあったとMさん。
私よりMさんに馴れるのは自然のこと。
Mさんが留守のときは、自転車置き場で待つ麦ちゃんを見て、わたしがご飯をあげた。
時々、3階の奥さんや資材置き場のおじさんからなんかも餌をもらっていたようだった。
どこでどれだけもらっているかわからないから、勿論、食べたり食べなかったりする日もあった。
わき腹を触ろうとすると、警戒して離れる。そういうそぶりを見るたび、外で生きるには、そのほうが安心と思ったり、
いじめる人がいるんだろうなぁと考えたり。
私は、この春、麦をMさんに託す形で引越しをした。一度、麦を譲渡をしようと試みたが、外中自由ネコを
譲渡すると、脱走させて可愛そうな結末になることが多い。2度ほど経験しているから、それをとても心配し、ずいぶん迷ったが断念した。
引越し先に持っていこうかとも思ったが、転居先で自分の猫たちだけでも大変だったし。
地域の人に見守られながら、寿命を迎えるほうが麦には幸せかもと思い、Mさんたちに
麦を託した。通勤途中だから、日常的に様子をみることもできる。
それに、もし、病気になったら、そのときは、家で看取ればいい。と思っていた。
ところが、こんな短絡的なシナリオ通りにことは運ばなかった。
麦が病気をしていることに誰も気がついていなかった。
3日間姿を見ないとMさんから報告を受け、捜しに行くと、いつもならマンション周辺にお座りをしているあの可愛い姿が
どこにもいない。
連日、朝夕、Mさんと手分けをして名前を呼ぶが応答が無い。
交通事故にあって、1週間、うずくまっていたネコを探し出して、その日のうちに手術をした猫がいる。
今家にいる、モコチャンのママだ。内臓の一部が破裂していて、もう数時間発見が遅かったら死んでいたと先生に言われた。
そんなことを思い出し、心配で猛暑の中、ご近所にピンポンしまくり、家の猫なんですと言って麦の行方を聞きまくった。
ほとんど諦めかけた日の夕方、やせ細った麦が虫の息で横たわっているのを発見。
麦ちゃんは、いつもあの子をみかけたマンションからすぐ近くの産廃捨て場の一角にいた。
あまりにも痩せいていて、麦とはわからないほどだったけど、私が最近付け替えたばかりの、赤い首輪がダランと首についていた。
あの時は苦しいほどに見えて、何度も首輪を緩めたのに。。ショックだった。
これまで地域ネコに首輪など付けたことは一度も無い。でも人馴れしている子には、危ないのであえて鈴を外した中古の首輪を付け、私の携帯番号をつけていた。
5日間飲まず食わずの麦ちゃん、この暑さの中、相当衰弱しきってる様子だった。Mさんの携帯に電話する。
変わり果てた麦の側に忍び寄り、捕まえようとすると、気配に気付いた麦は、そっと目を開け、立ち上がろうとした。
明らかに触れて欲しくない様子だった。それでも、持って行った布を上からかけ、家に持ち帰ろうとしたが、麦は布と私をすり抜けて、
どんどん民家の裏の塀の上をつたい、ゆっくり私たちを振り返りながら去っていった。
あんなに弱っていたのに、最後の力を振り絞ってヨロヨロ立ち去ってしまった。
その後、どれだけ探しても麦ちゃんが見つからない。
麦はそっとして欲しかったと思う。だけど、最後くらい、家の中で看取りたかった。
私が麦のことを口にすると、私を慰めるために、「野良だから」仕方ないと口にする人がいるけど、そうじゃない。と思う。これを聞くとネコが一層哀れになり、いたたまれなくなる。
野良猫として産ませているのは、人の責任だ。家の猫もみな野良だった。
私たちがこれまで譲渡している何匹もの仔猫も成ネコもほとんどが、野良ちゃんたち。飼い主がいるいないの線引きは、その子達の運だけだ。どんな人に会い、どんな人が住んでいる町に産まれたか。
その運に、全国の人たちが介入し奔走している。
近所で太ったピアス猫をみると、その地域に、小さな平和を感じる。
そんな地域を作るのは、人の役目。
麦ちゃんは、私たちの知らないところでいじめられることもあったと思うけど、
がんばって生きた地域ネコだった。
心を和ませてくれていた麦がいなくなり、私の目に映る町は寂しくなった。
7年ほど前、私が引っ越したこの場所は、未手術の外ネコがたくさんいた。
今もいるけど、徐々に手術をしてくれるご近所も増えている。
麦ちゃんは、キジトラ模様の雌猫で、丸顔で、脂ののったブリみたいに、プリプリ
太っている。パフォーマンスがいいので、地域ネコの餌やりさんに人気があった。
私たちが夜な夜なTNRに出かけると、子犬のようにいつまでもついて来くるので、
「むぎ!ついて来ないで!」と叱ったりしたことも度々。あんたが来ると、捕まえたい猫にパンチするから話にならない!
甘えるしぐさは可愛いが、ネコパンチを食らわす気の強さを持つ麦ちゃん。
そんな麦ちゃん、マンションの1階に住むMさん宅の玄関先に朝晩ごはんをねだりに来ていた。
ドアの裏でちょこんとお座りしていることもよくあったとMさん。
私よりMさんに馴れるのは自然のこと。
Mさんが留守のときは、自転車置き場で待つ麦ちゃんを見て、わたしがご飯をあげた。
時々、3階の奥さんや資材置き場のおじさんからなんかも餌をもらっていたようだった。
どこでどれだけもらっているかわからないから、勿論、食べたり食べなかったりする日もあった。
わき腹を触ろうとすると、警戒して離れる。そういうそぶりを見るたび、外で生きるには、そのほうが安心と思ったり、
いじめる人がいるんだろうなぁと考えたり。
私は、この春、麦をMさんに託す形で引越しをした。一度、麦を譲渡をしようと試みたが、外中自由ネコを
譲渡すると、脱走させて可愛そうな結末になることが多い。2度ほど経験しているから、それをとても心配し、ずいぶん迷ったが断念した。
引越し先に持っていこうかとも思ったが、転居先で自分の猫たちだけでも大変だったし。
地域の人に見守られながら、寿命を迎えるほうが麦には幸せかもと思い、Mさんたちに
麦を託した。通勤途中だから、日常的に様子をみることもできる。
それに、もし、病気になったら、そのときは、家で看取ればいい。と思っていた。
ところが、こんな短絡的なシナリオ通りにことは運ばなかった。
麦が病気をしていることに誰も気がついていなかった。
3日間姿を見ないとMさんから報告を受け、捜しに行くと、いつもならマンション周辺にお座りをしているあの可愛い姿が
どこにもいない。
連日、朝夕、Mさんと手分けをして名前を呼ぶが応答が無い。
交通事故にあって、1週間、うずくまっていたネコを探し出して、その日のうちに手術をした猫がいる。
今家にいる、モコチャンのママだ。内臓の一部が破裂していて、もう数時間発見が遅かったら死んでいたと先生に言われた。
そんなことを思い出し、心配で猛暑の中、ご近所にピンポンしまくり、家の猫なんですと言って麦の行方を聞きまくった。
ほとんど諦めかけた日の夕方、やせ細った麦が虫の息で横たわっているのを発見。
麦ちゃんは、いつもあの子をみかけたマンションからすぐ近くの産廃捨て場の一角にいた。
あまりにも痩せいていて、麦とはわからないほどだったけど、私が最近付け替えたばかりの、赤い首輪がダランと首についていた。
あの時は苦しいほどに見えて、何度も首輪を緩めたのに。。ショックだった。
これまで地域ネコに首輪など付けたことは一度も無い。でも人馴れしている子には、危ないのであえて鈴を外した中古の首輪を付け、私の携帯番号をつけていた。
5日間飲まず食わずの麦ちゃん、この暑さの中、相当衰弱しきってる様子だった。Mさんの携帯に電話する。
変わり果てた麦の側に忍び寄り、捕まえようとすると、気配に気付いた麦は、そっと目を開け、立ち上がろうとした。
明らかに触れて欲しくない様子だった。それでも、持って行った布を上からかけ、家に持ち帰ろうとしたが、麦は布と私をすり抜けて、
どんどん民家の裏の塀の上をつたい、ゆっくり私たちを振り返りながら去っていった。
あんなに弱っていたのに、最後の力を振り絞ってヨロヨロ立ち去ってしまった。
その後、どれだけ探しても麦ちゃんが見つからない。
麦はそっとして欲しかったと思う。だけど、最後くらい、家の中で看取りたかった。
私が麦のことを口にすると、私を慰めるために、「野良だから」仕方ないと口にする人がいるけど、そうじゃない。と思う。これを聞くとネコが一層哀れになり、いたたまれなくなる。
野良猫として産ませているのは、人の責任だ。家の猫もみな野良だった。
私たちがこれまで譲渡している何匹もの仔猫も成ネコもほとんどが、野良ちゃんたち。飼い主がいるいないの線引きは、その子達の運だけだ。どんな人に会い、どんな人が住んでいる町に産まれたか。
その運に、全国の人たちが介入し奔走している。
近所で太ったピアス猫をみると、その地域に、小さな平和を感じる。
そんな地域を作るのは、人の役目。
麦ちゃんは、私たちの知らないところでいじめられることもあったと思うけど、
がんばって生きた地域ネコだった。
心を和ませてくれていた麦がいなくなり、私の目に映る町は寂しくなった。
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