飼い主のいない猫たちの地域での共生を目指します。 生き物に優しい町は人にとっても住みやすい町。
 黒猫 ぐっぴーお試し飼育にでる
2008年12月31日 (水) | 編集 |
黒猫のグッピーちゃんが、お試し飼育に出ました。
先住猫の楽ちゃんと相性が合えばよいと思います。

大晦日の明日はウッチャンのお見合いです。
年末の休みに入ると毎年お届けやお見合いラッシュとなります。

今年も一年があっという間に過ぎてしまいました。
救えた子、救えなかった子、いろんな猫たちが頭に浮かびます。
猫を介していろんな人に会いました。
応援してくださった皆様にはとても感謝しています。
良いお年をお迎えください。


 Hさんとランちゃん
2008年12月25日 (木) | 編集 |
知り合いのHさんは、私が名古屋に来る前から自分の家の周辺の猫たちの不妊手術を繰り返していた。
最近、リリママさんたちの積極的な働きのおかげで、ようやく看板が設置された公共の場の猫たちも彼女が長年ずいぶん手術したと聞いている。ある日、Hさんがそろそろ新顔猫の手術をしようとその場所に行くとピアスをつけた猫を見かけた。その後そのピアス猫をリリースした若い女性がりりママさんにアクセスしてきた。そのおかげで誰が手術をしてくれていたか私たちは知ることができた。

Hさんは20匹以上の猫を保護している。ある駐車場にいた猫たちをほとんど全部連れ帰ったのだ。
全部手術を済ませていたが、意地悪なおっさんから執拗に「えさやるな、持ってけ」を言われ続け、精神的にうんざりしたようだった。
TNRもちいき猫という言葉もまだ知られていない頃の話だ。
猫の飼育には1匹おおよそ130万円ほどの費用がかかるらしい。
持ってけと強要することは、他人の財産を犯すことにつながる。
10匹以上連れて帰らざる得なかったHさんは1300万円以上の負担を強いられたことになる。
おっさんに請求書を送りつけてやりたい。

Hさんは、知り合いからアパートを借り、そこに多くの猫を保護している。
私も週1回程度、世話に行く。譲渡できる子は譲渡するが、触れない子は譲渡できない。

その場所にランちゃんと言うネコが保護されていた。ランちゃんは小柄で気弱で虚弱体質。触れないビビリ猫。いつも口内炎に悩まされ、お口の周りが汚れていた。
病院へ連れてゆくときは、皆で取り囲み、捕まえるのが大変な猫だった。
でもエイズでも白血病でもなかった。触ろうとするとうさぎのように飛び跳ねて逃げる。
私が行くと、冷蔵庫の上から、小さな声で一生懸命泣き、私のご飯頂戴とせがんだ。私は焼き魚やちくわなど、本当はあまりあげてはいけないと言われているものをみんなに振舞うから触れない猫たちは皆悲鳴をあげて喜ぶ。
大きなずうずうしい猫達にばれないよう、ランちゃんの前に大好きな焼き魚やチキンや鰹節をかけた餌をそっと置いた。缶詰も特別に買って持っていった。私はランちゃんがとても好きだった。
ランちゃんは食事中、口内炎で時々苦しそうだったが、一生懸命食べた。
小柄だったので食べられるときはうんと食べてほしいと思った。

そのランちゃんが12月17日急死した。亡骸となって初めてHさんはランちゃんを抱っこできた。
ビビリのランちゃん。世界で一匹のランちゃん。病弱でも最後まで一生懸命生きようとしたランちゃんが可愛くて仕方ない。
ranchan
つい最近、元気だった頃に撮ったランちゃんの写真があった。
天国で怖がらないで安らかに眠ってほしい。




 黒猫 グッピー
2008年12月25日 (木) | 編集 |
年末に向けばたばた猫たちのお見合いがある。
今年は、黒猫にひどく泣かされた年だった気がする。

癌の再発を繰り返すララァちゃん。轢かれて死んでしまったピアス猫の雄猫と雌猫。
去勢手術でしなせてしまった黒猫。みんな黒猫だった。

今、去勢手術で死なせてしまった黒猫と同じ現場にいたメスの黒猫を保護している。
無事避妊手術を終え、譲渡に向けて訓練中だ。Mさんに抱っこされているグッピーちゃん。
グッピー
というより、2ヶ月通って餌付けをしたせいか、家にいれたときは他人にも抱かれるようなゴロゴロ猫になっていた。
ツメも切らせてくれるしブラッシングもできるけど、不安でどこにいていいかわからないと言った感じで気がつくと私の側にいる。
猫友達のAさんの紹介で年末お見合いをする。気長に見てくれる人でありますよーにと願わずにいられない。




 TNR
2008年12月20日 (土) | 編集 |
多額の資金を捻出できれば大勢のネコが救えると考えがちだが、この活動はそんなに単純ではないと思う。
神奈川県に昔からTNRにとてつもなく貢献している獣医師がいる。
私も東京にいたとき、費用が安かったので、1度お世話になったことがある。メス猫の避妊手術が5000円。
恐らく今でもその価格。オスは3000円だった。堂々と看板をあげてやってるあたりがすごいと思った。
だからいつでも満員で、もちろん、治療の方も的確なので人気があった。

その先生の病院にはスタッフが大勢いる。その先生が以前、ある地域に行き、何十匹の野良猫たちに全部
去勢・避妊手術をしたそうだ。かなりの数だと聞いている。無料奉仕でしたのか、薬代くらいは受け取ったのかは知らないけど、その地域では一時的に猫は増えなくなった。
ところが2年後、そこへ訪れてみると、そのときの数より猫は増えていた。倍ほどに増えていたと聞く。
つまり、住民により適切なメンテナンスがされておらず、放置されていたため、猫は増えた。
これはどの地域についても言えることだ。オスメス、一匹ずつ流れてくれば仔猫は産まれる。

私達のような一般市民の小グループが、あっちやこっちへプロテクションケージを持ってTNRしただけでは、
猫の数は減ったまま保たれない。
目が届く範囲に住む地域の人たちの協力がなければ、猫は減らない。
流れてきた猫たちを日常的に監視し、居つくような猫あるいは遺棄された猫は、手術をしないと数はすぐに増える。
だから私は、1匹手術すればピアスをしたり、付近一帯にチラシを撒く。行為を知ってもらい願わくばその現場付近から協力者を募りたいからだ。リリママなんかは片っ端から話しかける。まるで柴又寅さんの女性版だ。

100万円もらって、みんなで手分けして、100匹の猫を手術しても、その後の現場の管理がなければ、
その場で会った猫たちが発情のために喧嘩したり、
仔猫を産んだり、交尾でエイズが移ったりするのは避けられるけど、それだけで終わってしまう。
この活動が住民を主体としたものでないと成功しないのはここに理由がある。地域にこの活動を根付かせることがボランティア団体の一番の役割だと思う。
住民が大勢結託すれば費用の捻出も多少は楽になるし、トイレの設置数が増えれば糞害
が減る。
そして理想を言えば、その地区の猫たちはその地区に住む人たちが資金を捻出すべきだと思う。
その大変さがわかれば、身勝手な飼い主の容易な遺棄を許さなくなるからだ。

外と家を自由に出入りできる猫たちの、飼い猫の手術の徹底と、常習的に産ませ遺棄する飼い主に対し、遺棄が犯罪だという啓発が必要だ。
この2つが警察や保健所から同時に徹底されないと、殺処分の頭数はなかなか減らないと思う。
現場を知らない行政は、「手術の徹底」「遺棄犯罪」というような、過度な言い方は避けたいとずっと言っているみたいだが、何が過度で、どうしてそれが過度なのか私達にはさっぱりわからない。発情期には必ず去勢手術していない自分ちの雄猫を外へ出している住民が近所にいる。みんなで何度言っても馬の耳に念仏ばあさん。
マンションの周辺はツーンと鼻を突くスプレーのにおいが充満している。
手術の徹底は、獣医師からも飼い主に積極的に奨められるべきだと思う。

お盆も正月も無く、現場へ通い続ける一般市民の方が過度な労働を提供していると思うときがある。
ただ、みんなの協力があって、ここまで減らしたのだから継続して維持したいと思う気持ちだけで自分の現場へ足を運ぶ。多くの猫を抱える団体は、景気の低迷で資金捻出が一層困難になるかもしれない。
もちろん資金もとても必要だけど、何が一番必要なのかわかっていればお金になびくことは無いと思う。

今の私には近所の奥さんやおじさんたち、子供達の協力が
何よりも不可欠だ。協力の大きさに比例して猫の数が減るという見えない方程式が実在するからだ。
そしてその方程式の答えが皆の前に露呈されたとき、この活動は地域に根付きながら他の地区に飛び火するのだと思う。



 てんまり うっちゃんと友達の話
2008年12月16日 (火) | 編集 |
河川敷で捕まえた、てんまりのようなコロコロしたメス猫。うっちゃん。が仮名です。
抱っこもでき、ウサギのようにかわいいですが、ちょっと恥ずかしがりや。

下のチャトラと同腹です。マリーちゃんとはテンマリーのうっちゃんのことです。
めんどくさい説明ですみません。3ヶ月里親募集中。万丸顔でまん丸な体格のポニョポニョちゃんです。抱っこもできます。触られるの大好きです。
uttyan
先日、猫友達のFさんから、深いぃー話を聞きました。
Fさんは東京の友達です。私はFさんから、地域猫やらピアス猫、完全室内飼いやら、フリマーやら、獣医さんへの協力依頼、その他猫についてのあらゆることは全部彼女から教えてもらい、実践は、彼女のお家の周囲200m以内の現場で教えられた気がする。今思うと、すごく貴重な体験で、あれがなければ今こうしていなかった気がする。彼女の住む世田谷の保健所は数年前から殺処分のための成猫を引き取らないと聞いた。本当に処分したいなら、病院で安楽死させてください。だそうだ。彼女たちのがんばりのおかげだと思う。Fさんは今、ティナティナパラダイスのティナさんと一緒に活動をしている。ティナさんは私にFさんを引き会わせてくれた人だ。

彼女の2階建てのお家には、常時13匹くらい猫がいるが、そのうちの半分は保護猫。家には保護猫用の部屋まである。ある日、壁をぶち抜いて部屋を継ぎ足した。猫のために改築改装を繰り返す。思い立つとすぐするのがすごいところだったりする。家には、大きな犬もいて、おもしろいご主人もいる。本当はだんなさんは大の猫嫌いだったようだが、今はそんなこと言ってる暇もない。一生懸命トイレの世話もしていると聞いた。

そのFさんが、最近、全盲の保護猫が6畳一間に住むご夫婦に貰われていった話をしてくれた。
トイレもお風呂も共同のアパートに住んでいるご夫婦だそうで、
以前住んでいたもう少し広いアパートから狭いアパートに移ったそうだ。お金をため家を買い、
恵まれない猫たちを保護したいと話されたそう。

Fさんは、みんな譲渡のときは、お家の大きさなんかを気にするけど、家じゃない。
ハートよ。全盲の猫の前には、歩けない猫をもらってくれたそう。
病院も、Fさんが保護したときから連れて行っている病院へ連れて行ってくれているそうだ。
感銘した。外は寒いけど暖かい話です。
私たちは猫を通してこういう人たちを知るチャンスを得られる。うれしいにゃーん。

明日一匹黒猫の避妊手術をする。何もなく、無事に終わって欲しい。
春が来る前に、気になっている健康な猫たちの避妊手術を開始したい。


 チャトラ
2008年12月15日 (月) | 編集 |
この間里子に出した猫の写真が里親さんから送られてきた。
山崎川の河川敷の藪の中で鼻水を垂らしていた仔猫たちの1匹。

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すっかり新しい環境になれ、爆睡状態。

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このところ、寒い日が続くが、初めての冬をお家の中ですごせることができてうれしい。
Nさん、魚とりの網でがんばった甲斐がありました。ご苦労様でした。
妹の万丸顔の妹のマリーちゃんも保護している。早く貰われるといい。マリーちゃんはもう少しかわいい写真が撮れたらアップします。
皆様寒い日が続きますが、ご自愛ください。


 加藤一二三さんへの提訴
2008年12月14日 (日) | 編集 |
東京にいるとき、三鷹に少しの間住んでいたことがある。7年ほど前だと思う。私が猫に少し興味を持ち始めた頃だった。
きれいな野良猫たちがいる一角があった。地域の人たちとお金を出し合い、4匹の猫たちを手術したと猫と遊んでいた奥さんが話してくれた。家と家の間に毛布が敷かれた箱が置いてあり、隣の魚屋のおじさんたちが餌を運んでいたのを思い出す。触れない子をどうやって去勢手術したのか不思議だなぁと思った。今思うとあれが一番最初に私が見た地域猫だった気がする。

三鷹に住む、加藤一二三さんという人が野良猫の世話をして住民から訴えられたという
記事を読んだ。同僚が教えてくれた。将棋に興味がないので、彼の名前もはじめて知った。

はっきりした背景はまだわからないけど、三鷹の行政はどの程度この問題に介入していたのだろうと思った。加藤さんは去勢手術もしながら面倒を見ていたと書いてあった。

野良猫は環境問題、一部の市民だけにその解決策を押し付けて
知らん顔していたとしたら行政に問題がおおありだと思う。

もし、行政が、加藤さんと加藤さんを取り巻く住民の間で問題になっていることを知っていたのなら、問題に介入し、穏便に解決できるよう、アドバイスするのが税金から給料を貰っている保健所職員の役目。間違っていたら謝るが、おそらく三鷹の保健所は何もせず、気の毒に思う一部の人たちだけに問題を任せっきりだったのではないだろうかと推測する。
餌をあげなければ、ゴミを漁り、ほかの地区に散りそこで糞をし猫を産むという当たり前の行為が未来永劫繰り返される。野良が増えた原因は、住民にあるということも忘れられている。
好きで野良猫に産まれてきたい猫がいるはずがないということも頭にない。

いまだにこんなことで裁判になっている日本てどんな国?
糞が嫌なら、トイレを設置し、車の傷なら、シートを被せ、数が多いなら、里子に出す。
加藤さんは行政に報告しているとおっしゃっているが、行政からは何か実質的なアドバイスがあったのだろうか。

ほんと世知辛い世の中だと思う。
真相はまだ不明だけど、もし去勢、避妊手術を繰り返しながら餌をあげる人が提訴され、負けるようなことがあれば、TNRなど、うかやれなくなると感じた。野良猫の数の多いエリアほど、TNRは必要だが、そういうエリアこそ、猫が多く集まる。
TNRがやりにくくなれば、猫は一層増え、保健所には苦情の電話が益々増えるだろう。




 藤野真紀子さん
2008年12月08日 (月) | 編集 |
私は真紀子という名前の政治家が好きかもしれない。
でも藤野さんは自民党でもう一方の真紀子さんは民主党になってしまった。

藤野さんは瑞穂区から出ている議員さん。
私たちのような地味な活動をしている市民にも快く会ってくださった。
野良猫問題について現場の人たちの声を聞きたいとおっしゃってくださった。

お会いする当日の朝、うちに電話がかかってきた。朝6時頃だったと思う。
藤野さんからの間違い電話だった。
「ごめんなさい。家を留守にする間、犬の面倒をみてもらおうと娘の家に電話したつもりでした。」と藤野さん。
犬を2匹飼っていらっしゃるそうだ。お会いしたとき、家の周辺の猫たちも皆不妊手術をし、今は数が安定しているとおっしゃっていた。

藤野さんは日本の将来をとても気にかけている。
国の資質は、その国に住む人の資質と関連する。
人が落ちぶれれば国も落ちぶれる。
やがて大人になり国を引き継ぐ子供の成長は、国の行く末を左右する。

1995年私がアメリカから帰国したとき、まだ日本の安全神話はかろうじて残っていた。
その年の夏から異常気象が始まり、だんだん遊び感覚で人を殺す事件が起き始めた。
自暴自棄な人が増え、日本がおかしくなり始めた。気象のせいだと言う同僚がいた。無関係ではないみたいだ。

猫の活動をしているといろんなことを知ってしまう。
以前なら、駅前で貰ってくれる人に猫をそのまま渡したりすることもあったが、今は到底出来ない。
虐待目的で欲しがる人がいるからだ。病的な人が増えてきている。
日常茶飯に、動物や子供、抵抗できない弱者が狙われている。

私たちが小中学生だった頃、勉強だけ出来ればあとはよいという風潮があった気がする。
その頃育った子供たちが今、大人になり、子供を育てている。
勤勉でない子ばかりが育っても困るが、思いやりや協調性のない人は会社勤めも難しい。

子育てはとても奥が深いと思う。ただ良識ある大人たちを見て育つ子供は良識を自然に身につける気がするけど、そんな簡単なものではないのかしらとも思う。

総理大臣がコロコロ変わる日本。これも1995年辺りから始まった。
事情でアメリカと日本を行き来していたときがあった。隣に座っていた外人から今は誰がPrimeMinisterと聞かれ、答えるのに数分かかったことがあった。
行きと帰りでもう変わっていたのだ。
天皇陛下も任命式のたびに礼服着なきゃいけないから忙しい。

党の派閥を超え、良識のある大人が国のためになる話し合いをしなければいけないと一議員である藤野さんが言わなければいけない国会ってどんな人の集まりなんだろうと思う。
良心と良識と頭脳を持ち合わせた質の高い人材を法律を作る場所である
国会、へ送る義務と権利を私たち有権者は持っている。

好景気だった名古屋が不景気になり、弱者が切り捨てられる。
個人の能力なんて関係ない。切り易いから切ってゆく。
お城なんかに180億円も費やす余裕があるのだろうか。と思ったりする。


 外の猫たち
2008年12月08日 (月) | 編集 |
ここのところ、夜はかなり冷え込む。
家のネコたちも、床カーペットから離れない。

家の近所のスーパーの側に猫たちがいる。
そこに、去勢手術をしてリターンした成猫や外飼いの飼い猫に混ざり、今年初めて冬を迎える中チビ猫がいる。
甘えた顔をした茶白猫だ。
この中チビ猫と一緒に連れ立って遊んでいたチビ猫のほうは先月無事里子に出し、
今頃暖かいコタツの中だ。

中チビちゃんが気になり、何度か足を運んでいた。ここは複数の餌やりさんがいる場所なので
私は餌をあげる目的ではあまり来ない。雨降りで他の餌やりさんが来ない日や、お水の補給に来るくらいである。
去勢手術をしたグレちゃんたちがたまたま座っているときは、カリカリを置いてやったりする。

数日前、会社の帰り、前を通ると、お腹が空いたと中チビが鳴いていた。
私の顔を見ると一層激しく泣いた。冷たい風が吹きさらす寒い日だった。
人間は怖いけど、お腹が空いているから、ビクビクしながら泣いていた。

まだ時間が早く、大勢の人がその前を通っていたが、かわいそうだったので人目をはばからず、
大缶とカリカリを容器の上に置いた。こんな寒い日に餌をあげて何か言われたら、怒鳴り返してやろうと思った。
小さな生き物をかわいがれない大人が、人のことなど思いやれるわけもない。

中チビはびくびくしながらガツガツ餌を食べ始めた。よほど連れて帰ろうかと思ったが、断念。
中チビちゃんは、まだ触れない。すり込みが必要な猫かもしれない。と思ったからだ。
Nさん宅にも中チビちゃんくらいの大きさのネコがまだ2匹、家にもすり込み中の家庭内野良がいる。
私たちの努力が足らないかもしれないが、これくらいの大きさの新しいネコは、ちょっと怖くて今手が出せない。

翌日もまた寒かったので、寄ってみた。冷たい石の上にじっと箱すわりしていた。
すでに誰か他の人が餌を置いていった後だった。
撒きえさと違い、容器にカリカリがタップリ盛られていた。
横に缶詰のふたが転がっていた。缶詰のトッピングだけはすでに食べ終えていたようだった。
水の入った容器の底を拭き、水を足した。
ゴミを片付けながら、この寒い日に慌てて餌を置いてゆく人たちのことを考えた。
ここにトイレを置き、決められた時間にきちんと猫たちの世話ができるようになればいいなぁと思う。

世話している間に人に馴れる子がいれば、徐々に里親さんも募集できる。
今のやり方だと馴れる子にも馴れさせる時間を与えられない。
目くじらたてて怒鳴る人が多いエリアだからまったり猫の相手などしていられない。
理屈を話しても介さない人に絡まられると面倒だ。おじいさんに多いタイプ。紳士でないおじいさんたち。

夜、西濃地区で活動しているIさんから電話があった。地区の長老おじいさんたちと話をしたそうだ。
私も呼ばれていたが、死なせてしまった黒猫の件などもあり、今回は会合も夜だから来なくていいよと言ってくれた。
西濃地区の権力者のおじいさんは、野良猫問題解決について反対する人をいちいち説得する必要など無く、いいことしているんだからさっさと着手しようと市役所にも積極的に働きかけているそうだ。
そういうおじいさんにはうんと長生きして欲しい。大垣がんばれ!



 保健所
2008年12月04日 (木) | 編集 |
ブログで行政叩きのようなことは決してしたくはなかったが、言わざる得ない気になった。
死んでいった猫のために書きたい。

私が住む学区は、野良猫が多い。
保健所への苦情も多いエリアだと聞いている。
何度か、会合を開いた。
その会合にはなぜか保健委員と称する人たちが保健所から呼ばれている。
保健委員さんは、住民から選出され、管轄のゴミの分別などもする。
暑い日、首にタオルを巻き、汗を拭き拭き、ゴミの分別をしている姿を見かけた人も多くいると思う。
専業主婦の人がほとんどで、ゴミの分別のほかにも保健所から細かな仕事を任せられると聞いている。いずれにせよ彼女たちの仕事は、無償での社会奉仕活動だ。つまり、ボランティアと言える。

保健委員さんたちは、保健所から野良猫の件で集まるように言われ、何度か会合を開いているが、
私は、野良猫問題と保健委員さんたちの因果関係は一体何なのだろうかと思っている。

もちろん、住民の代表としてこういうTNRや地域猫活動について知ってもらうのは大いに意味がある。だが、保健所が彼女たちにどのように話を持っていっているか定かでないが、
一部の保健委員さんたちから、猫の活動まで関わっている暇がない。という苦情が出始めた。
会合では、保健委員さんたちからも募金箱を置きましょう。などという話が出たが、一部の自発的に私費を使いTNRをしている奥さんたちに向かって、あなたたち、
ボランティアは、寄付を貰ってはいけないし、結局そんな面倒なこと、あなたたち、ボランティアがやればよい。言ってのける人がいたらしい。会合の場では言わないが、道で出くわすと「あなたたち!」「アナタタチ!」とまくし立てるらしい。
要は関わりたくないのである。でも大半がそうだからそれは仕方ない。私だって来年、仕事が一層忙しくなれば、おそらくあまり猫活動に関わっていられなくなる。みんな事情もある。

ゴミの分別も自発的にする奉仕活動であり、猫の手術もまたしかり。これも自発的にする奉仕活動である。手術をしている住民を「ボランティアさん」と呼ぶなら、それでも構わないが、
こういった骨の折れる活動は、人に押し付けられてすることではない。お金も絡んでくる。
やりたくもない保健委員をやらされて、おまけに野良猫の活動とくればほとんどの人はやりたくない。
寄付までしてくださいと言われる。こういう形では、100円もしたくないと言った保健委員さんもいたらしい。
そこまで言う人から100円も受け取りたくないと普通の人は感じるだろう。

あなたさえ余分なことを言わなければ、よけいなことをやらされることにならなかった。
私たちは、会合まで開いてやったのだからあとはやりなさいよ。と言い出す始末。会合に来るのも面倒だったに違いない。

これでは本末転倒である。
毒でも撒いて数を減らそうなどという話まで持ち上がっていた現場の住民から苦情があがり、保健所に電話をした。その結果、保健所は、保健委員さん経由で会合を開いた。これも不思議だ。どうして保健所自ら区の会長さんたちに発信しないのか。

そこで、自発的にTNRを行っている私たちが、野良猫をむやみに捕まえ殺すことは刑法に科せられる
犯罪だという事実を伝え、TNRやちいきねこ活動が一番数を減らすための効率的な方法であるということを捕獲器を見せながら参加者に話した。だけのことである。この方法は道徳面からも妥協できる。
問題を問題として捉え、それで一人でも多くの住民が参加するならその地区から野良猫の数はやがて減ってゆくことになる。地域猫活動のビデオも見てもらっている。
本来ならこんなことは行政が話すことだ。それをなぜか平日に仕事を休み、私たちが代わりにやっている。ところが保健所からはあなたたちがやろうといったことなんだから、保健所に一体何をしてもらいたいんですか?と言われる始末。なんのこと?へッ?である。

夜中の2時までかかって地区に配布する回覧用のチラシを作ったこともある。職員からは、深夜に旅行先から電話をもらい、「はよ作れーエール」を送られた。なんか変?我慢、ガマンと周囲の人たちに言われ続けたが、押さえる必要が無かったことが最近あっさりわかった。
これは世の常識である。常識を逸脱している種類の人には、言わなくてはわからないか、言ってもわからない。
良識を持った人にはこちらから普通に接していれば摩擦など生じない。

保健所の一職員から、保健委員にどのように話がいったか知れないが、
これは保健委員に押し付けられる半強制的ボランティア活動ではない。私たちはそんなことさらさら考えたことも期待したことも無い。
いつも声高の住民の顔色ばかりを伺って、方向性の無い保健所は、手っ取り早く保健委員を使おうと思ったのだろうか?だとしたら、軽薄すぎる。

この活動には3つの協力が必要だ。一番大きいのは住民の参加、2番目は保健所の旗振り、3番目はボランティアの協力。現状では2番目が最も遅れている。保健所は何をしていいのか、いまだオロオロ、住民の顔色ばかりを伺って、何のために会合に来ているのかもよくわからない。3者の中では唯一給料を貰って参加している人たちだ。持ってくる資料はいつも同じ。猫の「室内会の奨め」というパンフである。
こんなものにも随分お金かかってそうね。もったいない。とある奥さんがつぶやいた。この奥さんのだんなさんは市役所務めの役人だ。
ボランティアさんの中には、親戚が区長さんとか、いろんな人がいる。

これだけ繰り返し手術をしても問題になっている所から、今TNRや保護譲渡をしている人たちが何かしらの理由で辞めれば、猫の数はもっと増え保健所への苦情はうなぎのぼりに増えると思う。
毎年年2回、保健所への提出レポートには、個体の性別、捕獲地区まで記載しているのに一体レポートなど鼻でもかんで捨てているのだろうか。手術頭数の多い場所が一番苦情の多い場所と推定することもできるはずだ。なのに、そこの地区の会長さんたちから、この地区は猫の問題はありませんからうちは辞めておきます。という知らせを受け、辞める地区が2つもありますよ。あんたのせいだと言わんばかりに威勢よく私に電話をかけてくる。

あほかと言いたい。そこを説得するのが給料を貰って働いているあんたの仕事ドス。
一回民間企業で働いてみろと言いたい。ボランティアさんをいつも上から見下ろす横柄な態度に協力体制は砂糖で作った山のようにもろくも崩れる。これまで無理を言って会社を休み、会合に出席したが、意味があったのかどうか協力者みんなが疑問に思い始めている。

いつまでも外部の支援者や一部の人たちだけにさせている環境問題でもなかろうと思う。
保健委員の怒りの矛先をボランティアに向けるようなやり方をする保健所に真っ当な考えがあるのだろうか?
保健所は本来なら旗振りをする側だ。声高に叫ぶ住民をかわす為、一部のボランティア住民を楯にして、私たちを後ろから都合のいいように操るようなことはすべきでない。

それでもきちんとした考えを持って、前に立たされるなら目をつむり猫たちのために楯になっても構わない。でもそれができない人にされるのはごめんである。
人の都合で子宮や卵巣や睾丸を取られ、死んでいったピアス猫たちは決して報われない。

毎日見たことのない猫を見かけるこの地区の猫の頭数は、今のままの数の自発的にTNRを行う地域住民だけでは、到底追いつける数ではない。
手術後のメンテナンスにも住民の協力が不可欠だ。
幸い、地区の会長さんたちは、途中から会合に加わったにも関わらずこの活動の主旨を理解してくれている。
私が此処に住み、彼らが理解してくれている限りサポートをするつもりだ。人と人の心が通わないと一つのことをするにも円滑に事は進まない。

ここに住む子供たちへ、大人の小さな命に対する姿勢を見せてあげてほしいと思う。
環境問題として猫問題を捉え、やがて命への尊厳の大切さを心に留めてほしい。
地域から一人でも多く自発的に参加してくれる人が挙手してくれると良いと思う。

この活動にはもちろんお金も絡む。でも、うまく言えないが、自分の庭の掃除をするついでに
隣接する道路の掃除もするような美徳を持つ人たちが多くいる場所で早く効果が現れる気がする。

天白区の保健所からリリママ宛に手紙が届いた。
誠意のある内容だった。これから天白での地域猫活動が楽しみだ。






 大きな犠牲
2008年12月03日 (水) | 編集 |
通勤途中、生ゴミの袋を一生懸命破こうとする黒猫に遭遇した。
集合住宅の前にあるゴミ置き場はゴミが散乱してとても汚かった。
いつも素通りする場所だったが、その猫に目が留まり、改めて汚さに気がついた。

小さな黒猫は必死で口と前足を使い袋を破ろうとしていた。右前足を
少しつっていた。骨折しているのだろうか。不憫に思い、餌付けを始めた。
翌日もまた翌日も同じ場所で私を待つようになった。ゴミ置き場の横に容器を置き、
水を注いだ。
3週間も通うと、その子は私の気配に気付くと小さな声で鳴くようになった。
ある日、餌をいつもの場所に置き、そっと手を出すとわき腹を撫でさせてくれた。
頭も、触らせてくれた。思い切って抱っこしてみた。抱っこも出来た。お尻をみると
女の子だとわかった。
まだ野良っ気が強かったときには、これまで何度か捕獲しようと試みたが、中々ケージに入ってくれなかった。ケージに入らず、私が行く方向に鳴いてついて来た。でも、
抱っこが出来たとき、これで普通に抱っこしてキャリーに入れ、避妊手術してもらえると
安心した。他の現場で皮膚病の子がいるが、この子を手術してからそちらの子にかかろうと
思った。皮膚病のその子はもう去勢手術も終わっていた。

病院に手術の予約をいれ、前日、お目当ての黒猫を保護しようとキャリーケースを持って
現場に向かった。現場に行くと、黒猫は、コンビニ弁当の残りを食べようと必死で
またビニール袋を破こうとしていた。私はそれをみて、どうして毎日ご飯をあげているのに
こんなに飢えているのか不思議に思いながら、餌を置いた。
量が足らないのだと思い、一旦車に戻り、常備しているカリカリと缶詰のお代りを持ってまた現場に引き返した。すると、いつもの場所にもう一匹黒ネコがいるのに気付いた。つまり、さっきコンビニ袋を必死で破こうとしていた黒猫は、いつもの黒猫ではない黒猫だったことがわかった。

捕獲器をしかけると大抵臆病な雌猫より、雄猫が先に入る。あまりなじみの無い子だったが発情期が来て喧嘩でもして大通りに出れば轢かれてしまうこともあると思い、
その雄猫を去勢手術することにした。捕獲器をしかけるとやはりその雄猫が保護できた。
大きなカッパー色の目をした尻尾の長い立派な雄猫だった。
車に乗せるとき、本当にこの子手術してよいのだろうかと一瞬頭の中に疑問が過ぎった。雄猫なら慌てることもないから、一旦元いた場所に戻し、当初から計画していたメス猫から手術しようかとも思ったが、去勢手術をすれば餌付け中に誰かに何かを言われても説明もつくし、本格的な冬が来る前にワクチンも打ってあげられると思い直し、病院へ運ぶことにした。
簡単な去勢手術、即日退院させる病院も多いし心配ないと思った。今思うと虫の知らせだった。

翌日土曜日に病院へ搬入した。翌日には退院で、元いた場所へリリースする。
その界隈は始めてのピアス猫だったので、よく目立つきれいな水色のピアスを先生に持って行った。
お目当ての雌ネコの手術が終わった頃には、現場周辺に「ピアスネコがいます」というチラシも配ろうと思っていた。

翌日日曜は日中は暖かかったので、暖かいうちにリリースしようと、1時に猫を迎えに行った。
待合室で待っていると、先生が「出血しているので返せない」と言う。
診察室へはいってペットシートを見ると多量の血がついていた。
朝まで出血していなかったと先生が言う。こんなこと初めての経験だった。
外に返す猫は一度放せば、そう簡単に捕まらない。異常があればそのまま草葉の陰でひっそり死んでゆく。2、3日入院しそのまま様子を見ることになった。
捕獲器から少し広めのケージに猫を移した。命に関わる事にはなりませんよね。と私が言うと、
それはないと思いますという返事だった。とりあえず様子を見ようと病院へ猫を残し、帰宅した。

火曜の朝、先生から会社にいた私の携帯に電話があった。猫の様子がおかしいと言う。
血圧が異常に下がり、ぐったりしている。
すぐお腹を開いて止血しないと死んでしまうかもしれないと先生が言う。心臓がドキドキした。
どうしてこんなことになったんだろう。憤りの感情がこみ上げてきた。

手術をお願いした先生は、まだ若く、最近開業されたばかりだった。
私は、自分にあまり馴染みも無い猫を簡単に捕まえ、死なせるようなことになったら
TNRなんて糞食らえと思った。
右から左へ工場の大量生産みたいに簡単に病院へ運んでいた自分は一体何をしでかしたのか。
あの子には一つの命だ。急に胸がつぶされるような思いがした。

電話を切り、いつも重篤な猫を診てもらう先生にすぐ電話を入れた。絶対死なせないと思った。
先生に事情を話し、先生に診てもらいたいと頼んだ。
重篤な猫ばかりを診てくれる先生は、若い先生のためには、その先生が最後まで責任を持って
処置するべきと言う返事だった。理屈はもちろん十分わかる。
でも自分が運んだ猫を差し出す寛大さは今の私にはない。目が真っ赤になった。

私は、同僚に頼み、病院へ連れて行ってもらった。若い先生には申し訳なかったが、
長い付き合いの先生に診てもらいたいと告げ、猫を主治医へ運んだ。
若い先生は説明ができますので私もついてゆきますと言ってくれた。

猫は脱水状態がひどく、体が冷たかった。保護時、パッツパッツと
とても元気よく私を威嚇していたのに、虫の声で小さく鳴いていた。
私は搬送中、頭や耳を触りながら「ねえ、ねえ、死なないで欲しい」と頼み続けていた。

先生たちの努力の甲斐なく、搬入してまもなく黒猫は死んでしまった。
去勢手術の方法が悪かったのではなく、元々肺と心臓に腫瘍を持っていた子だったと
レントゲンを見せながら先生が説明をしてくれた。
あんなに毛艶のよい、立派なネコが腫瘍を持っていたなんて外観だけからはとてもわからない。
こういうことをしていると必ず遭うケースだと先生が言った。そして
手術をしていなければあと2年くらいは生きられたかもしれないとも言った。絶対そうだったと
私も感じた。あの子にとって、捕獲器の中で与えた、白身魚の猫缶が最後の食事らしい食事になってしまった。

去勢や避妊手術は自然の法則に逆らう行為だ。人の都合でする猫にとっては
暴力的な行為である。
この先、多くの猫たちの手術を繰り返すうち、また必ずこういったケースに出くわすことがあると
思う。私はとても怖くなった。罪の無い動物を簡単に殺してしまう怖さと、その怖さを怖さと思わなくなるかもしれない自分の感覚の鈍化を怖いと思った。自分の家の猫が死んだらどれほど私は
泣くだろう。この子にはそんなに大量の涙を私は流さないだろう。そう思うと悪くて仕方ない。

以前東京にいたとき、自分のメスネコを避妊手術しないで、20年も大事に飼っていた同僚がいた。物静かに話す頭のよいユーモアのある男性だった。彼は免許証を持っていなかった。「どうして?」と聞くと、車なんて怖いもの、とても運転できないという返事に妙な人だと思った。私たちはくだらない冗談を言ってよく笑いあった。急にその人と話したいと思った。

引き取り時、主治医の先生がこんなことを言ってくれた。
いろんな症例の犬猫たちが病院へ運ばれます。救えず、命を落としていった子達は、私たちの宝です。
この宝を生かすも殺すも獣医師次第。私も若いときは辛い経験をしました。
宝と聞いたとき、また目が赤くなった。あの子は私にとっても宝の黒猫である。
家に帰り、箱を開けると耳につけられた水色のピアスがまた私の目を赤くした。

kuroneko

私が死なせた立派な黒猫を見てあげて欲しい。しばらく手術目的の捕獲は、休止したいと思う。

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