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人間社会で翻弄する動物の視点から色々綴っています。
 福島原発
2011年03月30日 (水) | 編集 |
福島の災害は2次やら3次やらの災害。
原発から飛散している目に見えない放射能に皆ひどくおびえている。

私達は猫だけでなく、犬も5匹保護して、福島をあとにした。原発30km圏内にはリードをつけたまま放浪している犬達が多くいた。弱って横たわる大型犬や、おなかをすかせた柴犬たち。町はゴーストタウンになっていて、途中、豚たちが道路をふさぎ、横を見ると牛舎にやせた牛達がいた。家畜やペットをおいて、みんなどういう気持ちで家を去らねばいけなかったのか、考えると悲しい。

犬達はエンジンの音を聞きつけると、一斉にどこからともなく飛び出してきて、主人が留守をしている家を守ろうと一生懸命ほえた。ほえるけど、お腹が空いているからえさをあげるとガツガツ食べる。あばら骨が浮き出ている状態の悪い犬もいた。今思えば、そういう犬を先に収容すればよかったととても後悔する。一旦犬猫たちを保護場所に収容し、りりママにとその犬の保護に見かけた場所に戻ろうとしたけど、家が見つからず、断念。

名古屋に戻り、福島県獣医師会がそういう犬猫を治療し、保護してくれていることを知った。下調べを相当怠った後悔の残る2日間だった。山の中では、携帯や通信機器がうまく働かないという事態にも遭遇し、大失敗!

ゆったりとした地方では、猫が出入り自由に飼われている。理想の飼い方だと思う。
でも急に起きた天災で、飼い猫が見つからず、電話で泣きながら救出を頼む女性もいた。行ってみると、彼女の猫ではなく、地域猫が家のなかにいた。えさと水をたくさんおいて、その場を後にした。

私達でも中に入れるのに、飼い主が家に戻り、さっさと猫を救出したほうがよほど効率的だと思わざる得ない。

原発事故は人災。避難が長期化するなら、一時的に限られた時間を設け、避難者を家に戻し、ペットなどを連れ、一箇所に終結させ、そんなに放射能が気になるなら、シャンプーでもするなりして、そのあと、全国のボランティアさんに振り分ければはるかに多くの犬猫が救えるはず。猫は飼い主以外の人に姿を見せない動物。
何度行っても、空振りになる。

このまま見捨てていたら、みんな確実にやせ衰えて餓死してしまう。保護は県の業務と聞き
県の食品生活課に問い合わせたが返事なし。。。てんやわんや状態なのか。

海は津波なんてまるでなかったかのように、静かできれいだった。こんな事故さえなければ、とても素敵な町に違いない。
南相馬 白い犬
この犬のことがしんぱいだぁ。。

追いかけてくる犬達を振り切って帰ったことが忘れられない。
車に乗せられる頭数は限られている。

1時間でも早く、原発事故が収まって欲しい。町に人が戻らないと、救えない命がたくさんある。
なんだかつらい3日間だった。この救助のリレーは、いろんな人がつなげている。
でも本当は飼い主に迎えに行かせるのが一番手っ取り早い。

一番最後に捕まえた、黒い中型犬の女の子。道路を走っていたのをあわてて保護した。首輪につなぐリードがなく、私のハイソックスをリード代わりに縛って保護。
耳の先が少し曲がっていて、車に乗せるととてもおとなしく、目を覗き込むと、心配そうに私の顔を覗き込む。思わず家につれて帰ろうかと血迷った。頭に鼻を近づけると、うっすらと子供の頃に嗅いだ犬の匂いがした。
今は、横浜の獣医さんに保護されていると聞いた。

どの子も、飼い主さんのところに早く返してあげたい。










コメント
この記事へのコメント
被災地での活動ほんとうに御苦労さまでした。
すべての子を救うことができないとわかっていても
辛いものがありますよね。
なんとか少しでもたくさんの子が救出されてほしいです。
2011/04/03(日) 17:01:45 | URL | 金時あずき #-[ 編集]
動物達
こんにちは
なんだか究極の社会勉強をしてきた感じがしています。
今頃つかれが出てきました。
2011/04/06(水) 07:39:25 | URL | ふくちゃん #-[ 編集]
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